文学 美術 音楽 旅行についての鶴岡万弓の日記

近代、現代初頭の文学と、彫刻、絵画、浮世絵、建築などの美術が大好き。音楽ならクラシック!旅も好き!(現在、オーボエ専攻の学生です) それらの大好きな芸術に関して思ったことや、旅の事を記録として残しておこうと思いました。 そうして、同じ趣味を持つ方と繋がれたら嬉しいな、と思いブログを始めました!旅の記録は、どなたかの役に立ったり、「行ってみたい」と思わせるほどにその土地の魅力を伝えられれば、幸いです🌷

2023-01-01から1年間の記事一覧

ボードレールとモーパッサン、サン=サーンスにサルトルらが眠る「モンパルナス墓地」へ

彫刻の話の途中ですが、どうしても書きたく、書きます…!2023年4/8、今回のレッスン期間の最終日に、モンパルナス墓地を訪れました。 この日、私のレッスンはなく、「帰りの電車の時間まで、まだ行っていない所に行こう!」と、思いつき、前日の夜に、色々調…

オルセー美術館①/彫刻は『陰翳礼讃』な『魔法人形』②-1

前回は、彫刻鑑賞の楽しみ方について説明しました。今回は、いよいよ作品の写真を見ながら。まずは、オルセー美術館の彫刻から タイトルは、『イヴの目覚め』。 神様から、「食べてはいけない」と言われていた果実をヘビにそそのかされて、食べ、「目覚める…

彫刻は『陰翳礼讃』な『魔法人形』/12月のパリ旅行①

私が初めて感動したのは、絵画。という話は以前しました。今回は現在、最も惹きつけられている彫刻について。 12月の旅については、時系列にして別に記録を書きたいと思いますが、導入として必要なので、少し触れておきます。 2022年12/14-21、私はパリへ、…

ニーチェと萩原朔太郎の芸術論から発展して③ファンタジーが含まれる「信念」の芸術

【気づいたきっかけ】 モーツァルトのコンチェルト(第一楽章)を改めてさらっている時、やはり上手くイメージが掴めず、イメージ整理のために紙に書き出していました。以下、2023年2月18日のメモです。発想の経緯がうかがえます。 子供みたいに無邪気。開けた…

ニーチェと萩原朔太郎の芸術論から発展して②「気分」の芸術

前回で大分、前置きとして必要な説明はできました。今回から本題。 【主観の芸術を更に分けて、「気分」の芸術と、「感情」の芸術(狭義)】 朔太郎さんの言う「主観/感情の芸術」という括りでは、私には広すぎました。それに気づいたきっかけが、モーツァルト…

ニーチェと萩原朔太郎の芸術論から発展して、「気分」の芸術、「感情」の芸術、「理論」の芸術、「信念」の芸術

モーツァルトのオーボエ協奏曲KV314を練習していて、タイトルの芸術の方向性を考えつきました。 この曲は、オーボエ奏者にとって一生関わる曲です。何故なら、オーディションやコンクールで必ず吹かなければいけない曲だからです…。 そして私はモーツァルト…

モネ『ルーアン大聖堂』は私にとっての、江戸川乱歩『恋と神様』③

江戸川乱歩『恋と神様』は、エッセイです。彼が八歳の時の思い出を、振り返って書き残した作品です。 【要点とあらすじ】(手元に作品がないため、記憶している範囲です。その上、記憶違いもあるかもしれません。すみません。) 同じ小学校で、天女のように美…

モネ『ルーアン大聖堂』は私にとっての、江戸川乱歩『恋と神様』②

私は、よく泣きます。素晴らしい作品に出会った時に。 なので、12月の旅行の美術館巡りも、今回も、涙と鼻水でぐずぐずでした。(き、汚い…花の都パリで、なんて事…) でも、どの美術館に行っても、私みたいに泣いている人はいなかったので、やはり、私は変わ…

モネ『ルーアン大聖堂』は私にとっての、江戸川乱歩『恋と神様』①

私が初めて芸術に感動したジャンルは、絵画だった。小学校三か四年の図工の時間前、教室に早く着いたので、図工の教科書を見ていたら、一枚の絵に、目を奪われました。 モネの『ルーアン大聖堂』です。 バラ色の夕日を浴びて、夢のように輝く、大聖堂。こん…

シェークスピア「嫉妬」は緑の目の怪物か、趣深い情緒か

シェークスピア『オセロー』より、「嫉妬は緑色の目をした怪物で、餌食にする人の心をもて遊ぶ」 高校一か二年の時に読んだ、『オセロー』。シェークスピアは本当に心理の推移を表現するのが上手いです。心理描写というより、移り変わりです。その心情変化に…

太宰治「色欲至上主義」という直球フレーズに笑った『チャンス』

太宰さんの『チャンス』。あまり有名ではないですが、すごく面白いエッセイ系の作品です。これも随分前に読みました。 「恋愛」という言い方は、太宰さん曰く、なんと当時新しく生み出された言葉なのだそうです。 当時、「恋愛至上主義」という概念が台頭し…

夢野久作『ドグラ・マグラ』の可能性考察 現在の結論は16通り

『ドグラ・マグラ』を読んだのは、大学三年の試験後すぐ。 ずっと読みたくて、少しずつ読み進めていたのだけれど、作中で大幅に動く時間軸に振り回され、「これはまとめて読まないと分からない…!」と気づき、試験後に一気に読む決意をしたのを今でもよく覚…

海と女/女性性について(三好達治、大手拓次、坂口安吾の作品より)

何年も前、安吾さんの『私は海をだきしめていたい』を読んだ。感想は、「安吾さんらしいなあそういう所が大好き私も海をだきしめていたい」と思いました。 彼は、『文学のふるさと』でも『恋愛論』でも、「孤独」という事に着目していました。「孤独」と聞く…