文学 美術 音楽 旅行についての鶴岡万弓の日記

近代、現代初頭の文学と、彫刻、絵画、浮世絵、建築などの美術が大好き。音楽ならクラシック!旅も好き!(現在、オーボエ専攻の学生です) それらの大好きな芸術に関して思ったことや、旅の事を記録として残しておこうと思いました。 そうして、同じ趣味を持つ方と繋がれたら嬉しいな、と思いブログを始めました!旅の記録は、どなたかの役に立ったり、「行ってみたい」と思わせるほどにその土地の魅力を伝えられれば、幸いです🌷

モネ『ルーアン大聖堂』は私にとっての、江戸川乱歩『恋と神様』①

私が初めて芸術に感動したジャンルは、絵画だった。小学校三か四年の図工の時間前、教室に早く着いたので、図工の教科書を見ていたら、一枚の絵に、目を奪われました。

モネの『ルーアン大聖堂』です。

バラ色の夕日を浴びて、夢のように輝く、大聖堂。こんな風景があるのか、一体どこに、誰が描いたの。様々な興味が湧いた。

しかも、その写真は、特別に紹介するための物でなく、美術家の年表のために代表作として、小さく載せられた写真に過ぎませんでした。それでも、私の心を掴み、動かしたのです。モネの眼は。

 

あの時から何年も経って、2023年1月13日。私はパリの学校のレッスン期間中のレッスン時間の合間に、「マルモッタン・モネ美術館」に行きました。

https://www.marmottan.fr/en/prepare-your-visit/admission/

(公式サイト。ここからチケット予約できますが、私は学生券を窓口で直接買いました。チケットの刻印は10:52。空いてました。

窓口の方が安いです。しかし入場者数が多い時は待たないといけないので、心配な方は、サイトで事前購入もありです。

けれども、ルーブルなどと違い、空いているので、タイミングが悪くない限り、窓口購入で良いと私は思いました。)

 

 

実は、そこにあの原点となった作品があるとは知らなかった私。去年2022年の12月14日-21日、美術館巡りを目的としたパリ旅行をした際、オルセー美術館に行き、そこで『ルーアン大聖堂』の他の時間帯の作品(『正面から見た扉口(茶色のハーモニー)』、『昼』)を観ていました。

「バラ色に染まった大聖堂」の作品だけがなかったので、てっきり、他の美術館へ貸出中なのかと思っていました。

 

ですから、私は感動と驚きの余り、どうしていいか分からなくなった程でした。

地下丸ごとワンフロア、モネの作品の展示スペースになっている、マルモッタン・モネ美術館。

その地下フロアへの階段を降りて、一番始めに鑑賞者が目にする作品が、私の原点である『ルーアン大聖堂』でした。

 

いよいよ、モネのフロア…!!!と、浮き立つ心に急かされるような足取りで降りると、「あ!!」「ここに居たんだね…!」私はぐずぐずと泣きました。

ルーアン大聖堂 ファサード(日没)』との対面です。

 

【ちょっと時間を遡って、対面の前。『印象-日の出との再会】

モネのフロアに行く前に、特別展示で、太陽をテーマにしたエリアがありました。

そこに、モネ『印象-日の出』もあったのですが、その作品に再会した時も、泣きました。

再会。そうなんです。一度、高校の時、世界史の授業で先生が、私達のクラスを、上野の国立西洋美術館の特別展「印象派展」に連れて行ってくださり、その時、私は『印象-日の出』に出会っているのです。

「また会えたね。会えるなんて思ってもいなかったよ。人生は、予測できない事態で溢れてますね。あれ、太宰さん…?みたいな事言ってる🥲」「私はあの時から随分変わったけど、あなたはちっとも変わらないですね。あの時も、今も、変わらない美しさで、人を惹きつけ、癒している。」

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笑顔で泣きながら、そんな事を思っていました。

側から見ると、怖いですね…。でも、周りの方は優しく、そっとしてくださいました。引いてたのかもしれない…なんとなく、他の鑑賞者との間隔が開いていった気がしてました…。

 

長くなりそうなので、続きは②で!